私は、第三者の紹介でいわゆる「継承開業」した。ゼロから全てを始める「新規開業」と違って、「患者数を徐々に増やして経営を軌道に乗せる」までの時間を大幅に圧縮できる。私は新しいことをどんどん試したいタイプなので、この手法は正解だった… 続きを読む
どんなクリニックの先生も同じだと思うが、開業して半年は苦しかった。しかも私の場合は、開業の2ヶ月後に麻疹に罹った。「よりによってこのタイミングで!」と思ったが、感染症を持ちながら診療を続けるわけにはいかない。予約をキャンセルして1週間、休診にした… 続きを読む
開業を決断したのは、院長として勤めていたクリニックを辞めることになったことが直接のきっかけだった。もともと開業を考えていたわけではなく、大学病院や一般病院に戻るという選択もあったものの、仮に開業するとしたら機会はこのタイミングしかないのではと思った… 続きを読む
自らの経験で感じたことだが、「最初からうまくいくはずがない」と思っておくことが必要かもしれない。どんなに準備をしても、実際に開業してみないとわからないことのほうが多い… 続きを読む
30軒以上の物件を見て回った。実は当院がある戸塚駅には今まで降りたことがなく、物件を見にきたときにはじめて降りた駅だった。しかし見回ってみると、勤務先であった横浜市立大学病院の関連病院が周囲に何軒かあり… 続きを読む
個人開業のクリニックは、患者さんは医師個人を目指してやって来る。よって「この先生、嫌だな」「診てもらいたかった先生じゃない」と思われたら、患者さんはすぐに居なくなってしまう… 続きを読む
後で述べるが、私はこだわった診療ポリシーを持っている。こだわりは往々にして、症例数を減らし、収益を圧迫する。医院経営は事務長に一任しているが、彼の提示する数字はシビアだ。経営面だけを考えるなら、「今月は物品を購入するから、症例数が○件必要」「よし、それなら診る患者さんを増やして帳尻を合わせよう」といった調整もあり得るが、私の場合はそんな柔軟にはできない… 続きを読む
医院経営について、スタッフ確保や患者とのトラブルなど一通りの苦労はあるが、とても印象に残っている反省すべき出来事がある。もう10年以上も過去のことだが、患者さんから匿名でハガキが送られてきた。そこには、日ごろの私の診療態度に対する不満が書かれていた… 続きを読む
別の場所で9年開業していたが、当地にクリニックを移転した。理由は、JRの駅から近い物件だったからということ。単純に物事を決めてはいけなかったと反省している。よほど特別な事情がないかぎり、開業地の移動は元の場所から半径500m以内にしておくべきだった… 続きを読む
ところがいざ念願のクリニックを開いてみると、医療行為以外の事務・運営にあたる部分が、想像以上に大変なのに驚いた。もちろん覚悟はしていたが、スタッフのマネジメントや経理、事務処理まで、すべて自分一人で責任を持ってやらなくてはならない。総合病院なら経理などは専門のセクションがあり、別の担当者が担ってくれていた。「今までは恵まれていたんだな」と実感した。… 続きを読む