患者はわがまま、千差万別。サービス要求も増え、最近はモンスターまでいる。いちいち患者の要求に応えていたら、スタッフは疲弊し、「患者満足度赤字」に陥ってしまうのではないか?
その実態を確認しようと、QLifeは全国の医科診療所の院長100人にアンケート調査を実施した。その結果は以下の通り。
※同時同設問で行った歯科診療所の院長50人、動物病院の院長50人のアンケート結果でも、回答傾向はほぼ同じであった。詳しい総合結果は『院長200人アンケート』結果をご覧ください。
「満足度志向強い」8割が儲かる、「弱い」と8割が不調
結論からいうと、医院経営の好不調は、「患者満足度志向」と強く相関することが分かった。満足度志向が強い方が、儲かるようだ。
「患者満足度」志向が「強い」医院の79%が、収益性「好調」であった。「他院と同程度」医院では、好・不調が50%づつと同比率であった。「弱い」医院では、17%しか収益「好調」ではない。
収益「好調」院長 | 収益「不調」院長 | |
---|---|---|
他医院より「強い」 | 79% | 21% |
他医院と「同じ」 | 50% | 50% |
他医院より「弱い」 | 17% | 83% |
※満足度志向の「強い/弱い」は院長の自己申告。調査票における選択肢記載は、「周囲の類似の医院に比べて『強い/同じ/弱い』と思う」。
※収益性の「好調/不調」は院長の自己申告。調査票における選択肢記載は、「周囲の類似の医院にくらべて、『好調/不調』だと思う」。よって黒字でも「不調」、あるいは赤字でも「好調」としている可能性もある。なお内訳は、「好調:わからない:不調=37%:39%:24%」というバランスになった。本記事では「わからない」を除外して集計した数値を記載したが、「わからない」院長も含めて集計すると以下のグラフとなる。