ファルメディコの狹間研至社長は、8日の衆議院厚生労働委員会で参考人として意見陳述し、一包化だけでなく高額医薬品も調剤業務の外部委託対象とすることを提案した。
医薬品医療機器等法改正案では、一包化を対象に調剤業務の定型的な業務の一部について、必要な基準を満たす場合に外部委託可能とすることとしている。
狹間氏は、大阪市内で調剤業務の一部外部委託に関する国家戦略特区事業に取り組んでいるが、この日の意見陳述で「156症例に関する外部委託を行い、安全性は担保できた」と報告。他方で「安全性・有効性と共に経済性も検討したが、一包化に限定されると対物業務の効率化につながりにくいケースもある。患者の同意取得にも非常に煩雑な手間がかかる」と述べ、「どの程度まで外部委託するか、同意をどう取得するかしっかりと議論してほしい」と訴えた。
また、高額薬の在庫問題は薬局経営にも直結するとし、「外部委託は一包化のみで議論が進んでいるが、高額薬も委託可能となれば小さな薬局でもきちんとした服薬指導と服薬フォローができ、患者が継続的にその薬局にかかることができる」との考えを示した。
一方、零売については、「例外的なものであり、セルフメディケーション推進と薬剤師の職能発揮のためにはOTC医薬品を適切に販売する方が重要」とし、服用後のフォローと医師へのフィードバックが薬剤師に必要との考えを示した。