日本保険薬局協会(NPhA)の三木田慎也会長は13日の定例会見で、薬事審議会医療機器・体外診断薬部会で低侵襲性の穿刺血など血液検体を用いた検査薬の一般用検査薬への転用が見送りとなった件について言及。「NPhAとして(穿刺血検査のOTC化は)職能拡大の一つと位置づけ、幅広く関わっていくことが基本的方向性」との考えを述べ、OTC化が実現しなかったことにもどかしさを滲ませた。
三木田氏は「訪問看護ステーションの薬剤配置は極めて限定的な位置づけとなったが、職能拡大を図っていく中で穿刺血検査も含まれる。職種間の壁が地域連携の障害になるので、それは避けていかないといけない」と強調。検査薬のOTC化を阻む問題の一つとして職種間の壁を指摘した。
石井僚特任部長も「検体測定室の要件緩和もNPhAから要望を出したが実現しなかった。協会として機能・職能を拡大していく方向で、より患者・国民、健康に資する活動をしていきたい。結果からすると残念だが、一つひとつ主張していくしかない」と語った。
一方、三木田氏は、OTC類似薬の保険外しについても「即座に賛成、反対というよりは、懸念や課題を検討している」とした上で、「患者、医師、薬局側の視点があり、薬局の中でも意見が分かれている。中身を精査した上で方向性を出していきたい」と語った。