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【薬局機能検討会】訪看STで輸液投与可に-患者急変時の特例対応で

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2025年03月12日 AM11:16

厚生労働省の薬局・薬剤師等の機能強化等に関する検討会は10日、在宅医療における薬剤提供のあり方に関する議論の取りまとめ案を概ね了承した。都道府県・地域レベルで薬剤提供体制を構築し、個人患者への対応方法として在宅医療を担う多職種による協議が必要と記載。一方、患者急変時の特例対応として、訪問看護ステーションでの投薬も明記し、新たに輸液も投与可能な医薬品として検討するよう求めた。

取りまとめでは、在宅医療での薬剤提供に関する課題や通常は薬局が訪問対応していない患者への対応には、薬局、医療機関、訪看STの連携体制を事前に構築することが最も効果的と記載。各地域だけでは解決できない薬剤提供上の課題にも対応できるよう都道府県レベルの協議と地域レベルの協議を連動させるべきとした。

具体的に都道府県レベルでは、行政や関係団体を含む有識者が地域における在宅患者への薬剤提供の実態を把握し、円滑な薬剤提供に必要な体制構築に関する課題抽出、必要な対応を検討。その結果を踏まえ、地域レベルでは行政を含めた関係者で必要な薬剤提供体制のあり方と構築に向けた方策、連携のための具体的情報共有を協議する。

地域において個別の在宅患者への薬剤提供が円滑にできない場合、患者の在宅療養を担う薬剤師、医師、訪問看護師等が対応方法を協議して必要な対応を検討する。在宅患者でも医師から薬局薬剤師に訪問薬剤管理指導の指示が出ていない場合もあるため、まずは訪問薬剤管理指導の対象にする調整が必要とした。

患者宅に予め処方・調剤された医薬品の配置をしておくことや一般用医薬品で臨時的に対応することが困難な場合に訪看STに必要な医薬品を準備し、医師の指示で使用する。消毒用医薬品など現行の配置可能医薬品以外では、緊急時の需要が高いものの比較的厳格な管理を求めていない輸液を対象に入れることが考えられるとした。

 

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