東京都薬剤師会の高橋正夫会長は6日の定例会見で、厚生科学審議会医薬品医療機器制度部会において、製造販売業者に安定供給確保を法令上規定する方向性が了承されたことに言及。「原薬がメーカーに届き、製造できる状況が確実にあった上で増産をお願いするということであればできると思うが、原薬が不足している状況でお願いできるわけではない」と述べ、後発品の安定供給問題の解決にはサプライチェーンの改善が必要不可欠との認識を示した。
3月から限定出荷や供給停止等の供給不足の発生について、製造販売業者から供給状況報告として受け付け、医療機関などに情報公開する取り組みが始まっている。高橋氏は「供給が危ないタイミングと、流通が動いてきて薬局店頭や病院薬剤部に届く時では全く同じ状況ではなく、イタチごっことなってあまり役に立たない」と疑問視した。