医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > プレミアム > 【PMDA】薬剤取り違えを注意喚起-一般名やブランド名類似

【PMDA】薬剤取り違えを注意喚起-一般名やブランド名類似

読了時間:約 1分31秒
2024年11月27日 AM11:00

(PMDA)は、一般名や一般名とブランド名、ブランド名同士の類似による薬剤取り違え事例が繰り返し報告されていることから、PMDA医療安全情報を改訂し、医療関係者に薬剤取り違えを注意喚起した。

一般名が類似する医薬品の取り違えでは、薬局が「【般】一硝酸イソソルビド錠20mg(一般名)」の処方箋を受け付け、狭心症治療薬「アイトロール錠」(一硝酸イソソルビド)を調剤すべきところ、虚血性心疾患治療薬「フランドル錠」(硝酸イソソルビド)と取り違え、調剤・交付した事例が報告されている。

PMDAは一般名同士の類似例として、アテノロールとアロチノロール塩酸塩、アトモキセチン塩酸塩とアモキシシリン水和物、エスゾピクロンとエスタゾラム、エスタゾラムとエチゾラムなどを列挙。一般名が類似する医薬品が存在することを認識した上で、名称を確認するよう求めた。

また、同じ有効成分でも効能・効果等が異なる注意すべき薬剤について、(効能・効果:潰瘍性大腸炎)とサラゾスルファピリジン腸溶錠(関節リウマチ)などの例を挙げ、一般名処方をする時や代替薬の検討・提案時、調剤・監査時には、最新の添付文書の「販売名」「一般的名称」と共に、「効能・効果」「用法・用量」などを見て適切な処方内容であるか確認するよう要請した。

ブランド名と一般名の類似例による薬剤取り違えでは、医師が入院処方で高リン血症治療剤「カルタン錠」をオーダする際、「カルタ」と入力したところ、カルタン錠が採用されていなかったため、前立腺癌治療剤のビカルタミド錠が候補として挙がり、患者に不要な抗癌剤を処方した事例が報告されている。

ブランド名同士でも糖尿病治療薬「」と骨粗鬆症治療薬「」など取り違え事例があり、選択的β3アドレナリン受容体作動性過活動膀胱治療剤の「ベオーバ」「ベタニス」は薬効分類は同じでも、「警告」「禁忌」などの注意喚起が異なるため、名称を確認するよう求めた。

PMDAは、名称類似による取り違え防止に処方オーダリングシステムを活用するよう推奨している。

 

同じカテゴリーの記事 プレミアム 行政・経営

  • 【PMDA】小児薬開発に基本的考え方-相談時点で計画有無記載
  • 【厚労省】薬局への治験薬交付検討-GCP省令改正で方向性
  • 【医療安全調査機構】注射剤投与後に死亡例-アナフィラキシー対策を
  • 【石破首相】OTC類似薬保険外し-患者負担で割高の可能性
  • 【規制改革推進会議】訪看ST配置薬対象拡大を-「現場の課題は改善せず」
  • あなたは医療関係者ですか?

    いいえはい