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新たにオンコロジー領域に注力し「2031年までに年平均成長率8%を目指す」‐GSK

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2024年10月29日 PM01:00

製薬会社のグラクソ・スミスクラインは2024年10月18日にセミナーを開き、ポール・リレット社長がワクチン・感染症領域、呼吸器・免疫領域に加え、もう一つの柱としてオンコロジー領域に注力し、「2031年までに年平均成長率8%を目指す」と強調した。

2025年から2030年までの 新薬の見込みとしては、領域別に以下の候補薬剤を列挙している。


ポール・リレット氏

▼ワクチン・感染症領域
・呼吸器感染症のワクチン:RSウイルスワクチン、mRNAワクチン(Flu、COVID、Flu/COVID混合)、多重抗原提示システム(MAPS)肺炎球菌ワクチン
・ベピロビルセン:同社初の先駆的医薬品に指定された、慢性B型肝炎の治療で機能的治癒反応を達成する可能性のある候補薬剤
・Gepotidacin:多剤耐性菌による単純性尿路感染症に抗菌活性を示す抗菌薬

▼呼吸器・免疫領域
・Depemokimab:6か月に一度の投与となる長時間作用型抗IL-5モノクロナール抗体
・Linerixibat:原発性胆汁性胆管炎患者におけるそう痒症の治療薬として開発中の回腸胆汁酸トランスポーター(IBAT)阻害剤
・Camlipixant:難治性慢性咳嗽の治療薬におけるベストインクラスの可能性がある、選択性の高いP2X3アンタゴニスト

▼オンコロジー領域
・ベランタマブマホドチン:多発性骨髄腫の治療において標準治療薬になり得る、抗体薬物複合体(ADC)製剤
Dostarlimab:がん免疫パイプラインの中核として多くの治療に用いられる可能性がある抗PD-1抗体
Belrestotug:非小細胞性肺がんの一次治療薬として開発中の抗TIGIT抗体

骨髄繊維症で10年ぶりの新薬「」、松村到氏「予後とQOLの改善に期待」

セミナーではまた、オンコロジー領域で主力製品となり得る 骨髄繊維症治療薬で2024年8月に販売された「オムジャラ」(一般名:)について、松村到氏(近畿大学医学部教授)が講演した。

骨髄繊維症は骨髄増殖性腫瘍の1つで、原因不明の原発性と、他の骨髄増殖性腫瘍である真性多血症、本態性血小板血症が原因となる二次性に分けられる。3年生存率が59%、生存期間中央値は3.9%年 とする疫学調査があり1)、予後不良なことが課題となっている。

オムジャラは、骨髄繊維症の症状発現に関わるたんぱく質であるJAKと、骨髄繊維症に伴う貧血に関わるたんぱく質であるACVR1の2つに対して阻害作用を持つ分子標的治療薬で、骨髄繊維症治療薬としては10年ぶりの新薬となる。

松村氏は、オムジャラの臨床的効果について「倦怠感などの症状の改善や脾腫の縮小、貧血の改善が期待される」と説明。「予後とQOLの改善につながるのではないか」と述べた。
1)Takenaka K, et al: Int J Hematol. 2017;105(1):59-69.

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