神奈川県薬剤師会は、各地域にリスクマネージャーを設置し、地域の薬局間で多重受診の疑いのある患者に関する情報共有を行っている。会員薬局を対象とした調査によると、多重受診が疑われた処方箋のうち約1割はリスクマネージャーによる情報がきっかけで問題に気づいたとの回答が得られている。一方で、多重受診のある処方箋で調剤できないことを患者に伝達した場合に「患者が他の薬局に行ってしまう」が6割強に上り、地域全体で情報を共有し、多重受診対策で一貫した行動を取ることが課題に浮上した。
神奈川県薬は、薬局が多重受診の疑いのある患者を発見した場合は、発見店舗から地域のリスクマネージャーに報告し、地域の薬局間で情報を共有する仕組みを構築している。