中央社会保険医療協議会は7日の総会で、サノフィのアトピー性皮膚炎治療剤「デュピクセント皮下注」(一般名:デュピルマブ)と類似薬が市場拡大再算定の特例の要件に該当したことから、新薬収載の機会に薬価を引き下げることを了承した。11月1日から適用する。
同剤では、現行薬価の皮下注300mg2mL1筒の6万1523円、300mg2mL1キットの6万1714円から、それぞれ5万3493円、5万3659円と約13%引き下げる。200mg1.14mL1筒の4万3320円は3万9549円と約8.7%引き下げる。
同剤は2月に「既存治療で効果不十分な特発性の慢性蕁麻疹」の効能・効果が追加され、効能追加の変更承認から10年未満。また、NDBデータに基づく検討結果では、年間販売額が1000億円以上1500億円以下かつ基準年間販売額の1.5倍以上に該当するため、市場拡大再算定が適用されることとなった。類似品の共連れルールで、3銘柄でも再算定による引き下げが行われる。
レオファーマの「アドトラーザ皮下注150mgシリンジ」(トラロキヌマブ)は、現行薬価の2万9295円から2万4182円、日本イーライリリーの「イブグリース皮下注250mgシリンジ、同オートインジェクター」(レブリキズマブ)も、現行薬価の6万1520円から5万0782円とそれぞれ約17.5%引き下げる。