インターネット通信販売最大手のアマゾンは23日から、薬局によるオンライン服薬指導から処方薬の配送まで利用できるサービス「アマゾンファーマシー」の提供を国内で開始したと発表した。同社のプラットフォームを活用し、患者と接点を持ちたい大手チェーン薬局9社がサービスを導入した。薬局現場からは「患者が店舗に行かずに薬の受け取りから服薬指導までを受けられる」とのメリットが挙げられる一方、医療機関や薬局で電子処方箋の導入率が低い現状では、利用はそれほど進まないのではないかと懐疑的な声もある。
■電子処方箋普及カギに
アマゾンファーマシーでは、利用者は電子処方箋の処方内容(控え)、引き換え番号の写真を撮ってアマゾンアプリ上の自身のアカウントにアップロード。登録されている薬局で予約した日時に薬剤師によるオンライン服薬指導を受けた後、処方薬を自宅など指定の住所に配送、または薬局の店舗での受け取りが可能になる。電子処方箋対応医療機関で診療を受けるか、患者向け総合医療アプリ「クリニクス」を導入している医療機関でオンライン診療を受けて処方箋の交付を受ける必要がある。