薬事審議会再生医療等製品・生物由来技術部会は19日、条件・期限付き承認されていたテルモのヒト(自己)骨格筋由来細胞シート「ハートシート」の製造販売承認を審議し、承認は適切でないとの結論を示した。全症例を対象とした使用成績調査と臨床研究の比較結果から同製品の優越性は示されなかったと判断した。ただ、不承認には慎重な議論が必要として、きょう24日の薬事審議会でも承認の可否を審議する。ハートシートが不承認となれば、条件・期限付き承認を受けた4製品のうち2製品が本承認されない事態となり、再生医療等製品における「有効性の推定」の解釈をめぐって今後、議論が加速する可能性もある。
同製品は、患者の大腿筋等から採取した骨格筋に含まれる骨格筋芽細胞由来のシートで、薬物治療等の標準治療で効果不十分な虚血性心疾患による重症心不全患者の治療として、心臓表面に移植して使用される。