■数年ぶり薬剤師応募も
東北大学病院薬剤部は、宮城県北部の気仙沼市立病院薬剤科に薬剤師1人を10カ月間派遣し、同院薬剤科での薬剤管理指導料の算定件数が出向前後の6カ月平均で約1.8倍に増加する成果を出した。出向薬剤師が調剤業務を中心に支援し、出向先病院の薬剤師が病棟業務に従事する機会も増やした。薬剤師採用も支援し、気仙沼市立病院薬剤科の公式SNSを開設するなど広報活動を充実させた結果、今年度は数年ぶりに薬剤師の応募があったという。第8次医療計画で基幹病院から地方病院への薬剤師派遣を検討する都道府県がある中、東北大病院の事例は大きな弾みとなりそうだ。
宮城県では、昨年度に薬剤師確保事業の一環の「病院薬剤師出向・体制整備支援事業」を開始し、東北大病院薬剤部の薬剤師が昨年6月から今年3月まで地域の自治体病院である気仙沼市立病院に出向していた。