在宅患者訪問薬剤管理指導料の算定を届け出ている薬局のうち、実際に指導等を行っていたのは約6割にとどまることが、2023年度厚生労働科学研究「地域の実情に応じた在宅医療提供体制構築のための研究」(研究代表者:田宮菜奈子筑波大学医学医療系ヘルスサービス開発研究センター長)で明らかになった。訪問薬剤管理指導等を受けている患者数は増加傾向である一方、算定を届け出ている薬局数と実際に応需している薬局数の差がレセプトデータから判明した。研究班は、今後届出と応需の差が生じる要因を検討する必要性を指摘している。
高齢化と在宅医療需要の高まりの中で、薬剤師による訪問薬剤管理指導(医療保険)や居宅療養管理指導(介護保険)の重要性が指摘されているが、訪問薬剤管理指導等を受けている患者の特徴や実施している薬局の実態は明らかになっていないのが現状だ。