薬事審議会要指導・一般用医薬品部会は23日、千寿製薬の点眼剤「マイティアルミファイ」(一般名:ブリモニジン酒石酸塩)の要指導医薬品としての製造販売承認を審議し、了承した。
ブリモニジンを含有成分とする医療用医薬品として、同社の「アイファガン点眼液0.1%」が製造販売されているが、マイティアルミファイは同成分を10分の1(0.01%)に薄めたもの。アイファガンの効能・効果は、他の治療剤で効果不十分または使用できない緑内障、高眼圧症としている一方、マイティアルミファイは結膜充血のみを対象としている。
医療用医薬品について、医薬品医療機器総合機構(PMDA)が添付文書の「使用上の注意」の改訂につながり得るリスク情報として、角膜混濁を公表している。
この日の審議では、要指導医薬品として漫然と使用されると同疾患のリスクが上昇することを懸念し、添付文書や資材で十分な対策を取るよう求める意見が相次いだ。また、何らかの別疾患によって赤目となっているものには使用せず、軽い刺激による結膜充血のみに使用可能な医薬品であることを添付文書等に確実に反映するよう求める声も上がった。
そのため、これら意見に製造販売業者が対応したことを部会が確認した上で了承されることを前提に、要指導医薬品としての製造販売承認を認めた。
国内では、ブリモニジンを含有する一般用医薬品は承認されていない。海外では、2023年6月時点で米国、カナダ、アラブ首長国連邦、韓国の4カ国で一般用医薬品として承認・販売されている。