厚生労働省は8日、バイエル薬品の血液凝固阻止剤「イグザレルト」(一般名:リバーロキサバン)とMSDの抗真菌剤「ノクサフィル」(ポサコナゾール)について、添付文書の使用上の注意を改訂するよう製造販売業者に指示した。
ポサコナゾールの投与によりリバーロキサバンの血中濃度が上昇し、リバーロキサバンの抗凝固作用が増強され、出血の発現が懸念されることが報告されている。そのため、リバーロキサバンはポサコナゾール投与中の患者、ポサコナゾールはリバーロキサバン投与中の患者を禁忌とすることを追記するよう指示した。
また、アモキシシリン水和物含有製剤に関しては、「重要な基本的注意」の項のショック等に関する注意喚起に「薬剤により誘発される胃腸炎症候群」を追記するほか、「重大な副作用」の項に「薬剤により誘発される胃腸炎症候群」を追記する。アモキシシリン水和物含有製剤と薬剤により誘発される胃腸炎症候群の因果関係が否定できない症例が集積されたため。
一方、コリスチンメタンスルホン酸ナトリウム含有製剤については、「重要な基本的注意」の項に低カリウム血症、低マグネシウム血症、低カルシウム血症が表れる恐れがあるため定期的に検査を行う旨を追記するほか、「重大な副作用」の項に「低カリウム血症、低マグネシウム血症、低カルシウム血症、代謝性アルカローシス」を加える。