薬事審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会は4月30日、参天製薬の点眼薬で一般用医薬品第1類の「ヒアレインS」(一般名:精製ヒアルロン酸ナトリウム)のリスク区分について、第2類に移行して販売することを了承した。厚生労働省は、パブリックコメントを募る予定。
同剤は乾き、異物感、疲れ、コンタクトレンズ装着時の不快感等を効能・効果とし、2020年9月から一般用医薬品第1類のリスク区分として製造販売されている。
今回、3年間の製造販売後調査期間の終了に伴い、リスク区分の移行について調査会で審議した。
モニター店舗を対象とした特別調査では、流涙増加および霧視、頭部不快感、眼精疲労など22例33件、同剤を取り扱う全販売店舗に対する一般調査では、眼の異常感、発疹、霧視、麦粒腫など59例80件の未知な副作用が報告された。一方、特別調査・一般調査共に、重篤な副作用は確認されなかった。
製造販売後調査の内容を踏まえ、臼井智彦参考人(国際医療福祉大学成田病院眼科教授)は「依然として不適正使用が見られるので、今後のパッケージ見直し等に期待したい」と述べつつ、第2類に移行して販売することに賛同した。他の委員からも異論は出なかった。