消費者庁は11日、小林製薬の紅麹原料を含む機能性表示食品による健康被害の発生を踏まえ、「機能性表示食品をめぐる検討会」を立ち上げると発表した。早ければ今週にも開催する。健康被害情報の報告義務化や製造・販売過程における安全性確保等について議論する予定となっており、薬剤師の立場から構成員として日本薬剤師会の富永孝治常務理事が参加する。
健康食品のうち、機能性表示食品は「事業者の責任において、一定の科学的根拠に基づいた機能性を表示した食品」に位置づけられ、小林製薬の紅麹を含有するサプリメントも分類されていたことから、今後の機能性表示食品制度のあり方を検討する場として、多分野の有識者が参加する原則公開の検討会を実施することになった。
構成員として、富永氏のほか、神戸大学大学院法学研究科の中川丈久教授が座長を務め、国立医薬品食品衛生研究所の合田幸広名誉所長、日本医師会の神村裕子常任理事など有識者計9人が参加する。
検討会では、機能性表示食品に関する約7000件の健康被害の情報収集・分析を行うほか、消費者への情報提供、健康被害情報の報告義務化、製造・販売過程における安全性確保等について議論する見通しである。
消費者団体など、関係者に対するヒアリング実施も予定しており、早ければ今週中にも初会合を開催したい考えだ。