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【厚労省】卸・薬局に早期発注要請-物流2024年問題で通知

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2024年03月18日 AM10:50

厚生労働省は13日、自動車運転業務にかかる時間外労働の上限規制見直しにより、医薬品配送への影響が懸念される物流2024年問題の課題と対応策を示した通知を発出し、都道府県に周知した。製造販売業者には、物流コストや物価の上昇等を踏まえた適切な価格決定に加え、物流コストの見える化から共同配送の実施を通じて物流コスト削減に取り組むよう要請する。

一方、医薬品卸と医療機関・薬局に対しては、医薬品の発送から納品までこれまでより長い時間がかかることが想定されるため、配送リードタイムの延長を踏まえた早期発注を要請したほか、時間指定で医薬品を受け取る納品ルールの緩和も求める。

4月から自動車運転の業務は年間時間外労働の上限が年960時間となる。自動車運転者の労働時間等の労働条件向上を図るための拘束時間や、休息時間の基準の見直しも行われることで、輸送可能量の低下など物流課題が生じる物流24年問題が医薬品業界にも及ぶ恐れが出ている。

通知では対応策として、製造販売業者には物流コストや物価の上昇も踏まえた適切な価格決定を要請した。運送業者や卸売販売業者から価格交渉の申し出があった場合には応じ、コストの上昇分を考慮した上で十分に協議を行い、適切な価格決定に取り組むよう求める。

製造販売業者から卸に対して、物流コストが上昇している要因など物流コストにかかる情報を適切に提供することで情報の透明化を行うことも記載。物流コスト上昇分の適切な価格決定と共同配送の実施などを通じて物流コストの削減に取り組むよう促す。

さらに、既に診療報酬上設けられている製造販売業者からの不採算要望にかかる制度を活用し、医薬品の価格の適正化に取り組むほか、他業界で実施されている共同配送や拠点配置・ルート見直し、積載効率の向上などを参考にしつつ、取り得る対応策を検討することも求めた。

一方、卸と医療機関・薬局には、医薬品の発送から納品までにこれまでより長い時間がかかることが想定されるため、配送リードタイムを踏まえ、早期に発注することで必要な医薬品の確保を図るとした。

納品ルールの緩和も求め、▽時間指定については「午前中の配達以外は受け取らない」といった対応を行わない▽軽微な箱汚れや軽微な外装の破損で内部の製品には影響がない場合には返品しない――などの対応策を検討するよう促すとした。

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