厚生労働省の「医療用から要指導・一般用への転用に関する評価検討会議」は12日、プロトンポンプ阻害薬(PPI)のスイッチOTC化に向けた議論を約6年ぶりに再開した。3成分のOTC化が否決された約6年前の検討会で指摘された「販売体制の不備」については、購入者に短期使用の指導を徹底するなど要望者の適正使用に向けた対応策を評価する意見が出て、一歩前進した格好だ。一方、購入者の安全確保に向けては企業や医療者、販売者など関係者間の連携強化が必要との声が出た。これらを踏まえ、厚労省は一般から意見募集を行う考え。
議論の俎上に上がったのは、エソメプラゾール、オメプラゾール、ランソプラゾール、ラベプラゾールナトリウムの4成分。エソメプラゾールを除くPPI3成分は、検討会議でOTC化の可否が議論されてきたが、長期服用による重篤副作用の発現リスク、OTC化後に想定されるインターネット販売では短期使用が担保できないとの課題を指摘する声を踏まえ、2018年12月の検討会議でOTC化が否決された。