千葉県薬剤師会は、薬剤師生涯研修認定制度の研修認定機関(プロバイダー)を目指し、来年度の早い段階にも薬剤師認定制度認証機構(CPC)に申請を行う計画だ。認証されれば都道府県薬剤師会・地域薬剤師会では5番目のプロバイダーとなる。認定単位の申請などスムーズな運営を行うと共に、千葉県薬が自主性を持って研修計画を立て、運用していく体制を構築したい考え。また、県内の地域薬剤師会とも緊密に連携し、会員の要望に合った研修テーマの企画や、好きな時間に聴講が可能なオンデマンド型研修も取り入れるなど、会員のニーズにも柔軟に対応を図る。
薬剤師の研修実績に対する評価は、CPCの審査を受け認証されたプロバイダーが行う。CPCの認証を受けたプロバイダーは34機関あり、都道府県薬・地域薬では石川県薬剤師会、神奈川県薬剤師会、東京都薬剤師会、上田薬剤師会が一般領域(G)のプロバイダーとして認証されている。
既に千葉県薬はCPCへのプロバイダー申請に向けた準備をほぼ完了し、来年度のできるだけ早い段階で申請を行う計画を打ち出している。
認定薬剤師の新規認定や更新認定については、ウェブ上で点数管理するシステム化と紙媒体による単位(シール)発行の両面から検討を進めている。研修の企画はこれまで各委員会が行っていたが、今後は千葉県薬が各委員会や地域薬と連携し、現場ニーズに対応した研修内容を企画すると共に、領域に偏ることなく総合的にバランスが取れた研修テーマを検討していく方針である。
一方、プロバイダー認証を持つ関東圏の都県薬との連携を通じて、各都県薬が実施している研修を相互乗り入れしていく方向性も模索している。
薬剤師生涯教育を各都県薬が連携することにより、研修実施時にかかる各都県の事務局負担を軽減すると共に、会員に対しては各都県が独自に行っている研修に参加することも可能になるなどのメリットが想定されている。千葉県薬独自、他都県薬との連携を通じて多様な研修テーマを用意し、会員薬剤師に研修の選択肢を提供したい考えだ。