厚生労働省は8日、マレーシア国家医薬品規制庁(NPRA)が日本を医薬品の簡略審査対象国に指定したと発表した。医薬品医療機器総合機構(PMDA)の審査報告書を提出することで、審査期間が通常の245日から90日に短縮可能となった。
製薬企業が日本で承認された新薬、後発品、細胞・遺伝子治療製品を含めた生物製剤について、マレーシアで登録申請を行う場合は、日本の承認から3年以内ならPMDAの審査報告書を提出することによって、審査期間を通常の245日から90日に短縮できる。
マレーシア側は、日本で開発された医薬品へのアクセスが迅速化され、保健医療の質向上に貢献することが期待されている。
今回の指定は、2国間会合やPMDAのアジア医薬品・医療機器トレーニングセンターにおけるセミナーなどによる実績を踏まえたものとなる。
厚労省とPMDAは、2019年に政府の健康・医療戦略推進本部で決定したアジア医薬品・医療機器規制調和グランドデザインに基づき、アジア諸国の医薬品アクセス向上に向けて取り組んでいる。