複数の患者が1台の患者用端末を共有可、排尿量測定対象患者の多い施設に適する
島津製作所は10月17日、排尿量測定システム「Urina(ユリーナ)」一括管理型を発売したことを発表した。
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泌尿器科・消化器科・循環器科・内科・産科・婦人科などでは、一部の入院患者の尿を容器で採取して尿量を測定している。その際、尿の飛び散りや容器洗浄に起因する感染リスクが懸念されている。また、容器が使い捨ての場合は感染性廃棄物としての処理の煩雑さや、消耗品コストも課題になっている。
Urinaは、同社の分析天びん技術を応用し、患者の排尿前後の体重差から排尿量を精密に測定する、採尿が不要な医療機器。同社は2021年7月に、排尿量測定システム「Urina」個別管理型を発売した。同製品は患者一人ひとりが専用の携帯端末を操作する。
一方、今回発売された一括管理型は、患者情報が登録されたリストバンドのバーコードを認証することで、複数の患者が1台の患者用端末を共有する。そのため、患者ごとの端末を用意する必要がなく、排尿量測定対象の患者が多い施設に適しているという。
患者のみならず、医療従事者の負担も軽減にもつながる
一括管理型は、排尿量計(管理医療機器クラスI)および管理用端末と患者用端末で構成されている。端末では測定や集計の方式を一括/患者ごとに設定することが可能。また、対象患者の測定状況を一度に確認することができる。患者は排尿前に端末にリストバンドのバーコードをかざし、画面と音声ガイダンスに従ってUrinaに乗り降りする。その後、トイレで排尿し、再度バーコードをかざし、Urinaに乗り降りする。最後に「トイレに行く前に尿漏れがあったか?」などのアンケートに回答して終了となる。
同社は「一括管理型は排尿時刻や量を自動的に記録・集計し、ナースステーションの管理用端末から集中管理する機能があるため、患者だけでなく医療従事者の負担も軽減にもつながる」と、述べている。
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