厚生労働省は25日、エーザイと米バイオジェンが共同開発した早期アルツハイマー病(AD)治療薬「レケンビ点滴静注200mg、同500mg」(一般名:レカネマブ)を承認した。ADの進行を抑制し、認知機能と日常生活機能の低下を遅らせることを実証した薬剤は世界初となる。長年待望されていたAD治療薬が承認されたことで、アカデミア、当事者団体からは喜びの声が聞かれた。今後、中央社会保険医療協議会での議論を通じて、レケンビの使用患者や投与施設の要件を定めた最適使用推進ガイドラインを策定すると共に、薬価が決まる見通しだ。
効能・効果は「ADによる軽度認知障害及び軽度の認知症の進行抑制」。日本では1月に承認申請を行うと共に優先審査に指定されていた。7月の米国フル承認に続き2カ国目となる。
第III相試験では、18カ月の試験期間においてプラセボ群と比べ、統計学的に有意に認知機能と日常生活機能の悪化を27%抑える結果が示された。