薬事・食品衛生審議会医薬品第一部会は21日、エーザイの抗アルツハイマー病(AD)治療薬「レケンビ点滴静注200mg、同500mg」(一般名:レカネマブ)の製造販売承認を了承した。ADを適応症とした薬剤の国内承認は12年ぶりとなり、AD疾患修飾薬としては初となる。レケンビの承認に合わせ、脳内アミロイドβプラークを可視化する体内診断薬2品目も承認される見通し。今後、必要な手続きを経て、正式承認となる運びだ。早期AD患者に対する診断・治療の提供体制整備が今後の課題となりそうだ。
レケンビは、エーザイと米バイオジェンの共同研究によって得られた可溶性のアミロイドβ(Aβ)凝集体(プロトフィブリル)に対するヒト化モノクローナル抗体で、「ADによる軽度認知障害・軽度認知症の進行抑制」を効能・効果とする。第III相試験を含めたフルデータを揃えて1月に承認申請を行い、7月に米国で正式承認を取得している。