医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > プレミアム > 【中医協総会】診療報酬改定を6月実施-薬価改定は4月で維持

【中医協総会】診療報酬改定を6月実施-薬価改定は4月で維持

読了時間:約 1分14秒
2023年08月04日 AM10:31

中央社会保険医療協議会は2日の総会で、2024年度薬価改定の施行時期を来年4月1日、診療報酬改定を6月1日とすることで了承した。薬価改定と診療報酬改定が2回に分けて行われることで、医療現場への影響が想定されるため、今年度内に検証調査を行う計画だ。その結果、問題がなければ26年度以降の改定も同様の施行時期で実施していくとしている。

来年4月に診療報酬改定を行う場合、2月上旬の中医協答申、3月上旬の関係告示から施行、初回請求までの期間が短く、医療機関、薬局、ベンダの業務がひっ迫し、大きな負担がかかっているのが現状だ。厚生労働省は、施行の時期を後ろ倒しし、負担の平準化や業務の効率化を図る必要があると判断。この日の総会で来年度改定の6月施行を了承した。

一方、薬価改定については、例年通り4月改定とした。医療現場で改定後半年程度の価格交渉期間が必要となり、毎年薬価調査を実施し、翌年度に薬価改定を行うサイクルを前提とすれば、4月に施行しなければ「薬価制度の根幹を揺るがすことになりかねない」との指摘が4月の中医協総会でも上がっていた。

次期改定に向けては6月の施行、経過措置は9月末を基本とすることで、今年度内に効果検証の調査が実施可能としている。

森昌平委員(日本薬剤師会副会長)は「調剤報酬に占める薬剤費が75%を占め、薬価改定による影響は大きく、薬価のシステム改修が4月施行でも十分に間に合うと言い切れるものではない。改定に合わせ4月と6月に2回、レセコンをバージョンアップするなどの対応も必要であり、その影響については丁寧な検証をお願いしたい」と要望した。

 

同じカテゴリーの記事 プレミアム 行政・経営

  • 【規制改革推進会議】訪看ST配置薬対象拡大を-「現場の課題は改善せず」
  • 【加計学園】千葉科学大の公立化見送り-薬学部存続、事業譲渡へ
  • 【NPhA 三木田会長】「職種間の壁避けるべき」-穿刺血OTC化見送り
  • 【参院予算委員会】零売は運用通知こそ改正を-OTC類薬除外に慎重意見
  • 【厚労省】適正価格での流通を要請-不採算品と最低薬価品
  • あなたは医療関係者ですか?

    いいえはい