厚生労働省の城克文医薬・生活衛生局長は24日、就任後初めて専門紙との共同会見に応じ、医薬品の安定供給やドラッグラグ・ロス対策に向け、「薬事監視をしっかりやることと、ドラッグラグ・ロス対策としての薬事的対応が医薬局として取り組むべき事項になる」と述べた。希少疾患や小児医薬品、難病などアンメットメディカルニーズが高い領域のドラッグラグ・ロス対策では、サイエンスの観点で薬事規制を検討し、「別のルールでも良いということが分かれば、特別なルールを作ることも検討したい」との意向を語った。
城氏は、厚労省医政局医薬産業振興・医療情報企画課(旧経済課)の課長を経験し、前職では医薬産業振興・医療情報審議官として有識者検討会を主導した。医薬・生活衛生局長の就任に当たって、「医薬品・医療機器を安全に提供する仕事で、国民の生活や生命に密着しており、(産業振興を行う)旧経済課の仕事は忘れなければいけないのではないかと思っている」との認識を示した上で、「産業の視点は大事だがユーザーや患者、医療機関、治療の視点を忘れてはいけない。産業から一つ切り離してファクトやサイエンスベースで処理をしていきたい」と抱負を語った。