厚生労働省の「医療用医薬品の流通改善に関する懇談会」が26日に開かれ、今月取りまとめられた「医薬品の迅速・安定供給実現に向けた総合対策に関する有識者検討会」の報告書を踏まえ、医薬品の流通改善に向けた論点などを議論した。今後、病院や薬局などの販売先、新薬や新薬創出等加算、後発品など製品特性に応じたカテゴリー別に価格交渉の問題点を調査し、ガイドライン改訂を通じて流通改善に向けた議論を進める方針。ただ、ガイドライン改訂で解決できない流通上の課題については薬価制度などの見直しも選択肢に議論していく。
有識者検討会の報告書では、希少疾病用医薬品や新薬創出等加算品、長期収載品、後発品など医薬品の特性分化により、取引体系の違いがあることを考慮し、「薬価差の偏在の是正など適切な流通環境を整備する必要がある」と記載された。総価取引に含まれることが多い医療上必要な医薬品については「従来の取引とは別枠とするなど、流通改善に関する懇談会等で検討の上、流通改善ガイドラインを改訂して対処していくことが必要」としている。