厚生労働省は21日、今月10~13日にカナダのバンクーバーで開催された医薬品規制調和国際会議(ICH)総会の結果を公表した。今回の会合では、「医薬品の有効性に焦点を当てたリアルワールドエビデンス(RWE)の用語の国際的調和およびリアルワールドデータ(RWD)を用いた試験の計画と報告の一般原則の統合」のリフレクションペーパーの承認と、「細胞および遺伝子治療ディスカッショングループ」の設置が合意された。
承認された「医薬品の有効性に焦点を当てたRWEの用語の国際的調和およびRWDを用いた試験の計画と報告の一般原則の統合」のリフレクションペーパーについては、今後パブリックコメントが実施され、ディスカッショングループの設置に向け検討が行われる。また、会合前に承認された細胞および遺伝子治療領域のリフレクションペーパーに基づき、「細胞および遺伝子治療ディスカッショングループ」の設置が合意された。今後、進捗が可能な分野からロードマップを作成していく。
一方、今回の会合までに四つの事項がステップ4に到達した。1月に「E2B(R3):個別症例安全性報告の電子的伝送に関する質疑応答集(Q&A)」「Q9(R1):品質リスクマネジメントに関するガイドライン」の2件、3月に「S12:遺伝子治療製品の非臨床生体内分布の考え方」、4月に「M7(R2):潜在的発癌リスクを低減するための医薬品中DNA反応性(変異原性)不純物の評価および管理ガイドライン」およびその補遺が合意された。E2BとS12は日本が提案したもの。