薬局薬剤師の約6割はワクチン接種の担い手になることに肯定的という意向が、慶應義塾大学薬学部医療薬学・社会連携センター社会薬学部門の山浦克典教授らが実施した大規模アンケート調査で明らかになった。今後、欧米各国に倣って日本でも薬局薬剤師によるワクチン接種体制の構築を目指す上で、薬剤師自身の前向きな意思を示した結果は、実現を後押しするエビデンスの一つになり得る。一方、ワクチン接種の担い手になる場合、技能不足やアナフィラキシー発生時の対応などに不安を感じる薬剤師は多かった。大学教育や研修の増加で不安を払拭する必要がある。
調査は、全国から無作為に抽出した1000薬局に勤務する管理薬剤師を対象に実施。2022年5~7月に質問紙を郵送し、回答があった479件(回収率47.9%)のうち446件を解析対象とした。