19日の厚生科学審議会科学技術部会で示された2024年度研究事業実施方針案に盛り込まれた。薬局薬剤師が地域包括ケアシステムを支える重要な医療職種としての活躍が求められる中、さらなる対人業務の充実が必要とされている。
厚労省は、質の高い対人業務を評価し、薬局薬剤師の業務の質を担保するためには、適切な評価指標の設定が必要と判断。来年度に「薬剤師の対人業務の評価指標の開発に関する研究」を実施する考えを示した。
具体的には、薬局薬剤師の対人業務の実態や患者に与える影響等を調査するほか、諸外国における薬局薬剤師の業務プロセスの質の評価等に関する状況を調査する。地域包括ケアシステムにおける薬剤師・薬局が果たす役割を明確化し、能力・機能向上につなげる。
厚労省は、「明確に定義されていない対人業務に対する認識を共通化していく」と研究の狙いを説明。指標の活用イメージについては「必ずしも診療報酬等の保険点数に反映させるものになるとは限らないが、薬剤師が働く上での参考指標となれば」と話し、対人業務を推進していくための材料を提供したい考えだ。
そのほか、来年度の薬剤関連研究として、医療用医薬品の販売名・包装等に関連する医療安全に向けた研究などの実施を予定している。医療安全の観点から、医療用医薬品の販売名に含めるべき情報や、外観で間違いやすい剤形における包装での表示事項、販売名の類似による取り違えのリスクに対する包括的な対策を検討する。結果をもとに通知の改正を行い、医療事故防止に役立てたい考え。そのほか、来年度の薬剤関連研究として、医療用医薬品の販売名・包装等に関連する医療安全に向けた研究などの実施を予定している。医療安全の観点から、医療用医薬品の販売名に含めるべき情報や、外観で間違いやすい剤形における包装での表示事項、販売名の類似による取り違えのリスクに対する包括的な対策を検討する。結果をもとに通知の改正を行い、医療事故防止に役立てたい考え。