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DMD治療剤ビルテプソ、投与開始4年後の長期試験解析データを発表-日本新薬

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2023年05月11日 AM10:19

P2試験の最終解析結果、日本では2020年5月から販売

日本新薬株式会社は5月9日、「(R)」(一般名:)について、北米におけるデュシェンヌ型筋ジストロフィー()の第2相非盲検継続投与試験の長期有効性および安全性データ(投与開始4年後の最終解析結果)を発表した。研究成果は、「Journal of Neuromuscular Diseases」に掲載されている。

DMDは、ジストロフィンタンパク質の欠損が原因で骨格筋、心筋、肺の筋力低下を引き起こす進行性の筋ジストロフィー。DMDにはさまざまな遺伝子変異型があるが、ビルテプソは、エクソン53スキッピングにより治療可能なジストロフィン遺伝子の欠失が確認されているDMDの治療剤だ。日本では、条件付早期承認制度の対象医薬品となり2020年3月に厚生労働省から承認され、同年5月から販売および情報提供活動を行っている。また、米国では2020年8月に米国食品医薬品局(FDA)から迅速承認を取得し、NS Pharma, Inc.を通じて販売している。

床からの立ち上がり時間、205週後の平均変化量はビルテプソ群2.7秒・自然歴群8.3秒

今回のデータは、北米で実施された第2相試験の継続投与試験から得られたもの。24週間の第2相試験を完了した、エクソン53スキッピングにより治療可能なジストロフィン遺伝子の欠失が確認されていている4~10歳未満のDMD患者16例全員がこの継続投与試験に登録され、長期間の運動機能および安全性が評価された。運動機能評価の指標として、床からの立ち上がり時間、10m歩行/走行時間、4段階段昇り時間などを設定し、対照群として患者背景を一致させた自然歴データと比較した。

同剤投与群、自然歴群ともグルココルチコイドの投与が継続されていた。投与開始から205週後の有効性について、主要評価項目である床からの立ち上がり時間のベースラインからの平均変化量は、同剤投与群の2.7秒に対して、自然歴群では8.3秒だった。同試験で報告された主な有害事象は、鼻咽頭炎、発疹、発熱、嘔吐などであり、いずれも軽度から中等度だった。安全性プロファイルは、これまでの短期間の臨床試験で認められたものと同様で、治療に関連する重篤な有害事象や治療中止に至った患者はいなかったとしている。

同社は、現在、第3相無作為化プラセボ対照二重盲検比較試験(RACER53試験)を実施中。同剤の有効性および安全性をさらに検証していくとしている。

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