希少疾患、限られた専門医へ気軽に相談することは困難
レコルダティ・レア・ディジーズ・ジャパン株式会社と株式会社HOKUTOは4月18日、医師向け臨床支援アプリ「HOKUTO」において、先天性代謝疾患の専門医相談サービスを開始すると発表した。
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医師は、日々の診療の中で、医療文献やインターネット検索などを活用して疾患の情報収集に努めている。しかし、希少疾患において、専門医以外がその存在に気付くことは容易ではない。また、診断がついた場合も治療経験に乏しく、適切な対処が難しいことがある。一方で、診断や治療に精通した医師は限られているため、専門医へ気軽に相談できる場所を見つけることも難しい。そうした状況下で、専門医との連携は非常に重要であり、そのような仕組みの構築が課題となっている。
HOKUTOアプリの小児科医122人を対象にしたアンケートによると、「先天性代謝異常症の患者を診察した経験がある」と回答した36人のうち、61%の22人が困った経験をしていると回答。これらの医師からは、「正確な情報収集が難しいために、毎回文献検索に時間をかける必要がある」「病気が珍しいために、正確な知識を自力で取得することが難しい」という声も寄せられているという。
このような背景から、希少疾患に関わる医師の負担を軽減し、より質の高い医療を患者に提供するための取り組みとして、両社は先天性代謝疾患の専門医相談サービスを開始した。
専門医へ電話やメールで相談、専門医が個別に質問回答
今回開始する先天性代謝異常に特化した医師相談サービスは、HOKUTOアプリ内で提供されるもの。電話やメールを通じて直接、専門医に相談することが可能で、第一線で活躍する先天性代謝異常の専門医が、個別に質問に回答してくれるという。
高アンモニア血症に関する情報提供も
今回の取り組みでは、レコルダティ社が開発した高アンモニア血症治療薬カルグルミン酸(商品名:カーバグル(R)分散錠200mg)に関する情報や、高アンモニア血症の早期診断、早期治療のためのコンテンツをHOKUTOアプリ上で掲載し、会員医師へ情報提供する。加えて、各種コンテンツと専門医相談サービスが連動することで、高アンモニア血症に関する情報提供から専門医相談サービスへのスムーズな移行を促し、早期診断や最適な治療の実現に貢献するとしている。