文部科学省は、2022年度の大学等における設置計画履行状況の調査結果を公表した。6年制の湘南医療大学薬学部医療薬学科については、21年度の開設以降定員未充足の状況が続いていることが「指摘事項(改善)」に当たるとして、教育内容の充実等を通じて改善に努めるよう求めた。
同調査は、大学、大学院、短期大学等の設置認可時における設置計画の履行状況について各大学等から報告を受け、教育水準の維持・向上、改善につなげることを目的としたもの。
22年度の調査対象は、381校1104学科で、設置計画の履行状況が不適当な事項があり「是正」を求められたのは私立6校で、設置計画履行状況等に関する調査の結果、充実や改善が望まれる事項がある「改善」を指摘されたのは公立2校、私立78校の計80校だった。一方、法令に抵触する事項があると指摘された大学等はなかった。
改善が指摘された大学等のうち、湘南医療大学薬学部医療薬学科は21年4月に6年制薬学部として開設され、入学定員数は130人としているが、22年度の入学者数は66人で入学定員充足率は50.8%、21年度の入学者数は34人で、充足率は26.2%にとどまっている。
そのため文科省は、教育内容の充実等を通じ、入学定員未充足の改善に努めるよう指摘した。
また、「設置計画が社会に対する約束であることを十分認識し、安易に計画変更することなく、人材養成の目的の実現に向けて確実に履行することを強く求めたい」とした。