厚生労働省は24日、ラインファーマの経口人工妊娠中絶薬「メフィーゴパック」(一般名:ミフェプリストン・ミソプロストール)について、薬事・食品衛生審議会薬事分科会での製造販売承認に関する審議を延期した。製造販売後の管理方法に関するパブリックコメントが約1万2000件寄せられ、「分析や対応に予想以上に時間を要しているため」と理由を説明している。
同日の分科会で厚労省が報告したもので、2月1日から1カ月間にわたるパブコメ募集の結果、「約1万2000件の極めて多数の意見をもらい、分析や対応の整理に予想以上に時間を要している」と説明。次回以降の分科会で審議することとした。
パブコメの内容にも言及し、承認に対する賛否の割合は「概ね、賛成3分の2、反対3分の1」とした上で、「流通管理や緊急対応のあり方など様々な意見をもらった」とした。
同剤をめぐっては、1月の医薬品第一部会で承認しても差し支えないと判断された一方、「同剤に対する社会的関心が高く、慎重な審議が必要」として、2月に管理方法に関するパブリックコメントを募集した上で、薬事分科会で改めて承認可否も含めて検討する予定としていた。
パブコメでは、流通に関しては妊娠中期における治療的流産を効能・効果とする小野薬品の「プレグランディン腟坐剤」と同等の厳格さを持って管理することとし、使用状況に関しても同等の厳格さで記録・管理することなどについて、意見募集していた。