医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > プレミアム > 【政府方針】服薬管理指導料2倍に-薬局でのコロナ薬交付

【政府方針】服薬管理指導料2倍に-薬局でのコロナ薬交付

読了時間:約 1分38秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2023年03月15日 AM10:20

政府は10日、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけ変更後の医療提供体制や公費支援の見直し方針を決めた。診療報酬上の取り扱いとして、コロナ患者への服薬指導の評価を継続し、薬局における治療薬の交付には「服薬管理指導料2倍」を適用する。外来・入院患者に対する治療薬の公費支援も9月末まで続けることとした。

新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけは、5月8日に現在の2類相当から5類感染症に移行し、「幅広い医療機関による自律的な通常対応」に切り替える。

診療報酬上の取り扱い方針については、10日に中央社会保険医療協議会が持ち回り審議で決定。調剤では、コロナ患者への服薬指導等を引き続き評価する。

現行の特例措置では、陽性患者に薬剤を配送した上で、対面で服薬指導や薬学的管理指導を行った場合は500点、電話や情報通信機器によって服薬指導を行った場合は200点を算定できるが、この措置を継続することとした。

薬局でコロナ治療薬を交付した場合は、服薬管理指導料を2倍に引き上げる措置を適用することとし、プラス59点またはプラス45点を算定できる。

算定を行う背景には、コロナ治療薬のゾコーバは緊急承認、パキロビッドは特例承認された品目であるため、薬剤師による丁寧な説明が必要とされている。また、これら薬剤は併用禁忌なども多く、説明に手間や時間がかかるため、5類移行後に一定期間は様子を見る必要があると判断した。

一方、類型移行により、医療提供体制と患者に対する公費支援の見直しも行うこととし、類型移行による患者の急激な負担増を避けるため、期限を区切って公費支援を継続する。

具体的には、コロナ治療薬の▽▽エバシェルド――について、外来患者と入院患者に対する費用の公費支援は、今夏の感染拡大を見据えて9月末まで継続する。10月以降の取り扱いについては、他の疾病との公平性、国の在庫活用や薬価の状況も踏まえて今冬の感染拡大に向けた対応を検討することとした。

コロナ治療薬以外の外来医療費の自己負担分に関する公費支援は終了する。発熱等の患者に対する検査についても、抗原定性検査キットが普及したことなどを踏まえ、自己負担分の公費支援は終了する。

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 プレミアム 行政・経営

  • 【厚労省調査】敷地内薬局、専門連携の1割-処方箋集中率は93.1%
  • 【臨試協調査】外資が日本を第I相拠点に-国内実施のメリット認識か
  • 【NPhA】半数以上が後発品を選択-長期品選定療養に一定効果
  • 【総務省 24年調査結果】医薬研究費は3年連続増-対売上比も10%台に回復
  • 【薬価部会で製薬業界】流通改善の成果アピール-中間年改定廃止を訴える