薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会は2月27日、ファイザーの新型コロナウイルスワクチン「コミナティ筋注5~11歳用」(一般名:コロナウイルス修飾ウリジンRNAワクチン)について、オミクロン株BA4/5系統を追加し、起源株と合わせた2価ワクチンとする一部変更承認など、新型コロナワクチンに関する3件の審議・報告事項を了承した。
同剤は、新型コロナウイルスの起源株、オミクロン株のスパイク蛋白質をコードするmRNAを含む製剤。生理食塩液1.3mLで希釈し、5~11歳の小児の追加免疫として1回0.2mLを筋肉内に接種する。接種間隔について、従来少なくとも5カ月空けることとしていたが、実施中の臨床試験で特段の安全性上の懸念が確認されていないことから、「少なくとも3カ月」に変更する。
有効性については、臨床試験中で最終成績は得られていないものの、▽5~11歳で起源株の追加免疫により免疫応答が確認されている▽成人において2価ワクチンの有効性が報告されている▽オミクロン株流行期において起源株ワクチンの有効性は5~11歳、12~15歳、18歳以上で同程度であった――ことを踏まえ、有効性は期待できるとした。
また、同社の「コミナティRTU筋注1人用」(コロナウイルス修飾ウリジンRNAワクチン)を承認することを確認した。既承認製剤は複数人用の製剤だが、同剤は1人用となる。
組成等は既承認製剤と同一で、バイアルへの充填量のみが異なっており、審査において充填工程の違いによる品質への影響はないことが確認されたため、承認は可能と判断された。
一方、武田薬品の「ヌバキソビッド筋注」(組み替えコロナウイルスワクチン)について、追加免疫に対する接種対象年齢を現行の18歳以上から「12歳以上」に引き下げる添付文書改訂案を報告した。