成人GPP「急性症状改善」の薬として日本でも販売
独ベーリンガーインゲルハイムは1月30日、抗IL-36Rモノクローナル抗体「スペソリマブ」について、青少年および成人の膿疱性乾癬(GPP)対象EFFISAYIL2(TM)試験で主要評価項目と主な副次的評価項目を達成したことを発表した。
スペソリマブは、GPPを含む複数の自己炎症性疾患の病因に関連することが明らかになっている免疫系のシグナル伝達経路であるIL-36Rの作用を阻害する新規ヒト化選択的抗体。米国、日本、中国、欧州連合(EU)を含む複数の国において、成人におけるGPPの急性症状に対する治療薬として規制当局の承認を取得しており、日本ではスペビゴ(R)点滴静注450mgとして販売されている。同剤は、検出力のある無作為化プラセボ対照試験で急性期GPP治療として検証された、IL-36経路を特異的に標的とする初の治療薬。他のIL-36が病態に関わる皮膚疾患の治療薬としても、研究が進められている。
青少年・成人GPP急性症状の再燃抑制と持続的な症状コントロール、主要評価項目達成
EFFISAYIL2試験は、青少年および成人におけるGPPの急性症状の再燃抑制およびGPP症状の持続的なコントロールを目的とした、スペソリマブ皮下投与による維持療法の有効性と安全性を評価する多施設共同無作為化二重盲検プラセボ対照第2b相試験。試験の結果、スペソリマブが青少年および成人のGPPの急性症状を最長48週間にわたり抑制することが示され、主要評価項目と主な副次的評価項目が達成された。安全性プロファイルは、スペソリマブに関して新たな懸念を要する報告は確認されなかった。スペソリマブの詳細なデータは、GPPの急性症状の再燃抑制に関するEFFISAYIL 2試験の最終結果を含め、年内に発表される予定。
同社ヒューマンファーマビジネスユニット担当取締役のカリン・ブルヨン氏は「EFFISAYIL 2試験の結果は、スペソリマブがGPPにおける急性症状の再燃を抑制する可能性を支持するものであり、患者が、病気に左右されることなく今後の生活を送る上での、大きな支えとなるだろう。年内にデータを発表し、この結果を各国の規制当局と共有していく」と、述べている。
▼関連リンク
・日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社 プレスリリース