厚生労働省は、モデルナの新型コロナウイルスワクチン(従来株対応型)について、11日付で供給を終了したと発表した。同日付で全ての従来株対応型が有効期限を迎えたため。オミクロン株BA4/5系統に対応した2価ワクチンに関しては、引き続き接種に使用されるとした。
モデルナの従来株対応型ワクチンをめぐっては、承認取得前の2020年10月に、同社と国が供給に関する契約を締結した。それ以後、全国の予防接種に用いられ、最終的な活用状況として約1億4300万回分が供給され、このうち約4610万回分は廃棄された。
一方、厚労省は武田薬品と21年9月に1億5000万回分の供給契約を結んでいた従来株対応型ワクチン「ヌバキソビッド筋注」について、未納入分である約1億4176万回分の供給をキャンセルしたことも公表した。
今月までの供給計画では約824万回分の供給を受けていたが、同社と協議した結果、残りの分をキャンセルすることで合意した。
同ワクチンは国の発注に応じて生産しているため、今回のキャンセルによる廃棄は生じないとした。納入済みの分については、何らかの理由で2価ワクチンを接種できない人などの選択肢として、引き続き使用可能としている。