日本薬剤師会の山本信夫会長は9日、首相官邸で岸田文雄首相を表敬訪問し、調剤業務の一部外部委託について「早期実施という目的で強引に進めることがないようお願いしたい」と慎重な対応を要望した。訪問看護ステーションの配置可能な医薬品の対象拡大も「薬剤師以外の者による調剤を可能とし、医師の処方箋の解釈にも影響しかねない可能性を考えても容認できない」との立場を表明した。
日薬からは山本会長のほか安部好弘副会長、日本薬剤師連盟の川田哲幹事長が同席し、薬剤師・薬局が直面する喫緊の課題について説明した。要望した事項は、▽医療DXの推進に向けた薬局・薬剤師への支援▽新型コロナウイルス感染症対策▽調剤にかかる業務の一部外部委託▽訪問看護ステーションの配置可能医薬品の対象拡大――の4点。