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【医薬品第一部会】初の特定用途薬を了承-プレセデックス静注液

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2023年02月01日 AM10:55

薬事・食品衛生審議会医薬品第一部会は1月27日、継続審議となっていたファイザーのα2作動性鎮静剤「」(一般名:デクスメデトミジン塩酸塩)の一部変更承認と2件の製造販売承認を審議し、了承した。特定用途医薬品の登場は初めてとなる。

■審議品目

▽プレセデックス静注液200μg「」、同200μg/50mLシリンジ():有効成分のデクスメデトミジン塩酸塩を含有し、新たに小児の非挿管での非侵襲的な処置および検査時の鎮静を効能・効果に加えた。

用法・用量は、2歳以上の小児には、12μg/kg/時の投与速度で10分間静脈内に持続注入し(初期負荷投与)、続いて維持量として1.5μg/kg/時で持続注入する。1カ月以上2歳未満の小児には、9μg/kg/時の投与速度で10分間静脈内に持続注入し、続いて維持量として1.5μg/kg/時で持続注入する。患者の状態に合わせて投与速度を減速する。

再審査期間は5年10カ月で、海外では、今回追加された効能・効果を承認している国・地域はない。

同剤は、小児疾病の診断、治療、予防を用途とし、需要が著しく充足していないなどの要件を満たした医薬品を対象とする特定用途医薬品に昨年3月付で指定されていた。昨年10月の部会で審議されたものの、「適正使用に向けた情報が不十分」として継続審議となっていたが、課題を解決したと判断された。

0.25mgSD、同0.5mgSD、同1.0mgSD、同1.7mgSD、同2.4mgSD():有効成分のセマグルチドを含有し、肥満症を効能・効果とする。ただ、高血圧、脂質異常症、2型糖尿病のいずれかを持ち、食事療法・運動療法を行っても十分な効果が得られず、BMIが27kg/m2以上で、二つ以上の肥満に関連する健康障害を持つ、もしくはBMIが35kg/m2以上に該当する場合に限るとした。

用法・用量は、0.25mgから投与開始し、週1回皮下注射する。その後、4週間隔で週1回0.5mg、1.0mg、1.7mg、2.4mgの順に増量し、以降は2.4mgを週1回皮下注射する。患者の状態に応じて減量する。再審査期間は4年で、海外では、欧米など6カ国・地域で承認済み。

▽エンタイビオ皮下注108mgペン、同108mgシリンジ(武田薬品):有効成分のベドリズマブを含有し、既存治療で効果不十分な中等症から重症の潰瘍性大腸炎の維持療法を効能・効果とし、新投与経路として皮下注を追加した。

用法・用量は、1回108mgを2週間隔で皮下注射する。再審査期間は6年で、海外では欧州など49カ国で承認されている。

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