中央社会保険医療協議会薬価専門部会は25日、新型コロナウイルス感染症治療薬「ゾコーバ錠」について、2022年度薬価改定骨子の高額医薬品に対する対応に基づき、具体的な薬価算定方法の議論を開始した。重症化リスクのない軽症から中等症患者と対象患者の範囲が広く、コロナ感染者数が増え、投与割合が大きく上昇した場合には年間市場規模1500億円超の高額医薬品となる可能性が生じたためだ。ゾコーバの医薬品としての評価を行うと共に、保険財政に与える影響を踏まえ、収載時の薬価算定方法や収載後の再算定ルールなどを個別に検討し、速やかに結論を得る。
ゾコーバは、2022年11月にコロナ軽症から中等症I患者を対象に国内で初めて緊急承認された。現在は、厚労省が所有した上で、都道府県が選定した医療機関・薬局からの依頼に基づき無償で譲渡されている。いずれは一般流通に移行し、薬価収載される見込み。