中央社会保険医療協議会総会は9日、中外製薬の抗癌剤「ポライビー点滴静注用」(一般名:ポラツズマブベドチン)の費用対効果評価案を了承した。
比較対照技術に比べ、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫に対する2次治療、3次治療以降のいずれも価格調整係数1.0を示した。今後、総合的評価のもとで価格調整が行われる予定だが、薬価は据え置きとなる見通し。
この日の総会で示された費用対効果評価案では、再発または難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫のうち、2次治療、3次治療以降共に、再発の悪性リンパ腫に対して実施するR-ICE療法を比較対照とした結果、いずれも「200万円/QALY以上750万円/QALY未満」で、価格調整係数は1.0となった。
同剤は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫を効能・効果とする抗癌剤。NCCNガイドラインで最も推奨されるレジメンに位置づけられていることから、5%の有用性加算IIがつけられており、薬価は30mg1瓶が29万8825円、140mg1瓶が136万4330円としている。予測販売額がピーク時の10年目に120億円としているため、費用対効果評価の対象となった。