日本薬剤師会は2日、3月の臨時総会で要望された「調剤室の構造設備にかかる規定の見直し」に関し、厚生労働省から「調剤室に非常口を設けることについて差し支えない」との見解が得られたと各都道府県薬剤師会宛てに周知した。
調剤室の構造設備にかかる規定では「調剤室が通路となる構造ではない」とされているが、各自治体の指導基準には、調剤室に非常口を作るのに「原則出入口1カ所」という記載があり、非常口を設けても良いのかどうかの判断が保健所に委ねられ、調剤室の非常口の設置が必要であるケースであっても全く認めていない保健所もある。
そのため、保健所の判断が必要に見える記載がある場合と、そのような記載がない場合があり、都道府県によって記載のブレが生じているのが現状だった。
3月の臨時総会では、調剤室の構造設備について都道府県によって指導のバラツキを解消し、調剤室に非常口を作成するのに保健所の判断が不要であることを明確にするよう要望が挙がっていた。
日薬と厚労省が打ち合わせを行った結果、今年度の第1回全国薬務主管課長協議会で厚労省から「保健衛生上の観点から、調剤室が通路とならないことは重要であるが、通常の出入口とは別に、平時には使用しない非常口を設けることについては差し支えない」と各都道府県に周知。これを受け、日薬も調剤室に非常口設置を認める見解が得られた旨を各都道府県薬に通知した。
一方、日薬は先月に仙台市で行われた学術大会の参加人数が現地参加5050人、ウェブ参加2385人の計7435人に達したと公表した。
一般の事前参加は5691人、学生が76人、一般の直前参加は1375人、学生が106人、一般の当日参加は187人、学生参加は0人だった。