政府は13日、今冬の新型コロナウイルスと季節性インフルエンザの同時流行に対応するため、関係団体や行政機関等の有識者で構成された「新型コロナ・インフル同時流行対策タスクフォース」(TF)を立ち上げた。各地域の実情に応じて発熱外来や電話・オンライン診療の体制強化と治療薬の円滑な供給などの対策を進めると共に、国民にも検査や治療への協力を求めていく。
今冬、新型コロナ患者が1日45万人、インフル患者が1日30万人規模で同時流行し、ピーク時には1日75万人の患者が生じる可能性が専門家から示されたことから、TFを発足させた。
重症化リスクの高い高齢者や妊婦、小学生以下の子どもなどの患者は速やかに地域の発熱外来やかかりつけ医を受診し、医師は新型コロナとインフルの検査を実施。新型コロナ、インフルのいずれかが陽性だった場合は、重症度や必要性に応じて医師が治療薬の処方、投薬等を行う。
一方、重症化リスクが低いとされる患者は、新型コロナ抗原検査キットで自己検査を行ってもらい、陽性の場合は自宅療養を基本とした。
新型コロナ陰性で当該地域にインフルの流行が見られる場合に患者が受診を希望する際は、オンライン診療やかかりつけ医等で診断を受け、医師の判断で抗インフル薬などを処方・投与が可能となる。
抗原検査キットについては、自己検査可能なものを約2億4000万回分、発熱外来等の外来診療で医師の判断で使用可能となる新型コロナとインフルの同時検査キットを約3800万回分確保した。発熱や体調不良に備えてOTCの解熱鎮痛薬と共に、予め薬局等で購入するよう呼びかけている。
処方薬の患者への受け渡しは、医療機関が患者の希望する薬局に処方箋を送付し、当該薬局を通じて速やかに受け取れるよう薬局ごとに自治体の状況を踏まえ対応するよう求めている。