製薬企業が医薬品を開発・申請中のプロジェクトのうち、レセプトデータや疾患レジストリなどリアルワールドデータ(RWD)を活用予定のプロジェクトが全体のわずか3%と低調であることが、日本製薬工業協会薬事委員会の調査で明らかになった。各社は信頼性やデータソースが不十分などの理由でRWD利用による医薬品開発のメリットを見出すことができておらず、「調整準備を考えると治験でデータを集積したほうが楽」との意見が出るなど、模索している状況が続いている。
調査は、同委員会加盟66社を対象に、5月9~27日にかけて開発プロジェクトの状況を調べた。2022年3月時点の開発・申請中のプロジェクトは1075件と2021年から47件の増加となった。