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【厚労省】零売の不適切事例を整理-処方箋なし購入可とPR

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2022年08月10日 AM10:15

厚生労働省は5日、薬局で処方箋医薬品以外の医療用医薬品を販売する零売について、不適切事例を整理して示した。不適切な販売が散見される現状を踏まえ、「処方箋がなくても買える」などの表現を用いて消費者に購入を促すことがないよう該当事例に対して指導を徹底するよう自治体に求めた。

零売をめぐっては、厚労省が既に取り扱いに関する留意事項を示しているが、新型コロナウイルスワクチン接種後の発熱等に対する医療用解熱鎮痛剤の零売を店頭でPRするなど、趣旨を逸脱した不適切な販売方法が散見されるとして、改めて不適切事例を周知した。

薬局での医薬品販売は処方箋に基づく薬剤師による薬剤交付を原則とし、要指導医薬品または一般用医薬品による販売対応を考慮したにも関わらず、やむを得ず販売等を行わざるを得ない場合に限定した。

零売の不適切な表現として、「処方箋がなくても買える」「病院や診療所に行かなくても買える」「忙しくて時間がないため病院に行けない人へ」「時間の節約になる」「医療用医薬品をいつでも購入できる」「病院にかかるより値段が安くて済む」などを挙げ、これらの表現を用いて購入を消費者に促すことがないよう呼びかけた。

やむを得ず医療用医薬品を販売せざるを得ない場合以外でも、処方箋医薬品以外の医療用医薬品を購入できるなどと誤認させる表現も同様に妥当ではないと明記した。

販売の際の遵守事項として、必要な受診勧奨を行うほか、医療機関を受診できるまでの期間、医薬品の特性などを考慮した上で、販売せざるを得ない必要最小限の数量に限るとした。反復継続的に販売するサブスクリプション、適応外使用を目的とする人への販売もルールにそぐわないとした。

製品名、数量、販売日時等を書面に記し、2年間保存するほか、購入者の連絡先も保存対象となる。

薬剤師は、書面等を用いて対面で必要な情報を提供し、零売する医薬品がOTC薬と異なり、医療に使用されることを前提としていることを十分に考慮し、必要な薬学的知見に基づいて服薬指導を行うこととした。

使用者以外の人に正当な理由なく販売することも禁じ、使用状況を継続的かつ的確に把握するよう求めている。

また、零売する医薬品以外の医療用医薬品を含めた全ての医療用医薬品については、一般人を対象とする広告を行うことも引き続き禁じている。

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