厚生労働省は2日、KMバイオロジクスの「乾燥細胞培養痘そうワクチンLC16『KMB』」について、サル痘の予防を効能・効果に追加する一部変更を承認した。
同ワクチンをめぐっては、7月29日の薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会で、サル痘予防の効能追加が了承されたことを踏まえ、同社が添付文書を改訂。従来は痘そう(天然痘)の予防のみを効能・効果としていたが、新たに、サル痘の予防を追加した。
用法・用量は、添付の溶剤0.5mLで溶解し、二叉針を用いた多刺法により皮膚に接種する。
重大な副反応として、ショック、アナフィラキシーを記載。
共に頻度不明であるものの、蕁麻疹、呼吸困難等の症状が発現することがあるため、接種後は観察を十分に行い、異常が確認された場合は適切な処置を行うよう求めた。妊婦への接種は不可とした。
また、世界保健機関(WHO)が発出したサル痘に関するワクチンおよび予防接種のガイダンスにおいて、ウイルス曝露後4日以内(症状がない場合は14日以内)に、適切な第2世代、第3世代の痘そうワクチンを接種することが推奨されていることも記載している。