厚生労働省は6月29日、諸外国で感染事例が報告されているサル痘に関する追加対策を厚生科学審議会感染症部会に示した。国立国際医療研究センターや自治体との連携が円滑に実施できる医療機関を参加施設に加えて治療薬の臨床研究を実施し、関東周辺以外で患者が発生した場合に備えるほか、接触リスクの高い医療従事者のうち、希望者に曝露前に天然痘ワクチンを接種することも検討する。
サル痘は、サルなどウイルスを保有する動物と接触すること、性的接触を含めて感染者と接触することで感染する。平均12日間の潜伏後、発熱、頭痛、水疱、膿疱等が発現し、2~4週間後に自然軽快するが、重症化する場合もある。天然痘ワクチンによって約85%発症予防できるとしている。