調査は、2021年6月審査分として審査決定された医療保険制度の診療報酬明細書と調剤報酬明細書のうち、レセプト情報・特定健診等情報データベース(NDB)に蓄積されている全数集計を対象としたもの。
集計対象となる保険薬局のレセプト件数は5096万6149件で、新型コロナウイルス感染拡大で大幅に減少した20年の4491万9108件から600万件以上増加した。
薬局における調剤行為の1件当たりの点数総数は1099.5点で、前年から80.3点、6.8%減少。受付1回当たりの点数も928.9点で、67.9点、6.8%減少した。
調剤行為別に見ると、受付1回当たり点数では、薬剤料が676.4点と、73.8点、9.8%減少し、構成割合では72.8%を占めた。
次いで、「調剤技術料」が200.8点で、4.9点、2.5%増加し、構成割合は21.6%だった。1件当たりの薬剤料は800.5点で、87.3点、9.8%減少した一方、「調剤技術料」は237.7点で、5.8点、2.5%増加。薬学管理料も58.8点で、1.4点、2.4%増加した。
医科の入院外における院外処方率は前年から1.0ポイント増の78.3%で、引き続き医薬分業の進展が見られた。内訳は、病院が0.3ポイント増の81.1%、診療所は1.2ポイント増の77.6%だった。
後発品の使用状況を見ると、薬剤種類数に占める後発品の種類数割合は総数で77.8%と、前年から2.2ポイント増加。内訳を見ると、入院が1.8ポイント増の74.3%、院内処方が1.5ポイント増の67.0%、院外処方が2.2ポイント増の80.4%だった。
後発品の薬効分類別の点数について構成割合を見ると、入院では「抗生物質製剤」が24.3%で最も高く、院内処方では「循環器官用薬」が25.0%、院外処方でも同様に「循環器官用薬」が26.5%で、最多の薬効分類に前年から変化は見られなかった。
医科点数と薬局調剤を合算して求めた調剤料の割合について、入院は9.0%で前年から0.1ポイント減少し、入院外は40.1%で3.4ポイント減少していた。